どこへ行っても「富士山」を見ると歓声が上がる・・関東に住んでいる者にとっては意外と身近に見える山である。東海道を歩いている時、いろいろなところから「富士山」を見る機会があった。それぞれの美しさがあった。

木更津からみる「富士山」は、木更津港のシンボル中の島大橋を額縁に見立てた富士、太田山からは夕日に染まった富士、東京湾アクアラインと富士、富津岬からは海に浮かぶ富士と見所はたくさんである。
「富士山すそ野一周ウオーク」どのような美しい富士山を見ることができるのであろうか・・


      
2013年世界文化遺産に登録された「富士山」・・
                      ぐるっと一周ウオーク・・富士山を360度仰ぎ見ながら歩く・・

         
No  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13   14   15   16   17  星取

○or●

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富士山すそ野ぐるり一周ウオーク第3回目は山中湖村役場から東口(須走)富士浅間神社までの約9Km・・

9時20分過ぎに山中湖の湖面が見える。前回いた白鳥の姿が見えないが・・予報どおりの快晴・・高速からも富士山は素晴らしい姿を見せていた。シリーズツアーは前回のゴール場所がスタートとなる。

ストレッチをする背中に富士山が見える。今回の参加者は30名・・山中湖文学の森に向かう。右手には富士山がくっきりとみえる。木々、建物の切れ目から写真を撮る。見えるところは少ないとの話であったが、シャッターを押すところはたくさんあった。講師の提案で集合写真を撮る。


立体地図
河口湖インター付近
車窓から

前回は素晴らしい
紅葉でしたが・・

山中湖湖畔から
山中湖
国道からから

役場の手前から拡がる自然林は東京大学の富士演習林で、落葉松や酢実(ズミ)などが茂る林が美しい。林業関連科学の実地研究に役立てるため森林で、東大では大学院農学生命科学研究科に属している。北海道、千葉、秩父、瀬戸市など箇所があると説明があった。千葉の演習林は亀山湖の上流に位置する折木沢の猪ノ川渓谷の一部が紅葉の時期に公開される。10年ほど前に行ったが美しいところであった。

山中湖村役場は改修工事中であった。工事用の鉄板の隙間から瀟洒な建物を見ることができた。

山中湖村は中心に富士五湖の一つである山中湖が位置し、集落は北西からの国道138号(旧鎌倉往還)と北東からの国道413号が合流する湖南岸に広がっている。前回、講師の話にあった「水陸両用KABAバス」と遭遇・・カメラで追いかけ後姿を撮る。


演習林の看板

演習林

水陸両用KABAバス
観光案内所
幸せの鐘
ここからも富士山が

唐松の美しい森の先に山中湖観光案内所がある。公衆トイレ、飲料自販機、テラスには椅子テーブルセットもあり、ちょっと休憩して 観光スポットのチェックに好適である。ウッディな建物の内部は、大きな吹き抜けになっていて、写真パネル(もちろん富士山)や、山中湖の観光施設・宿泊施設のファイル集などが閲覧できるほか、地図や他の観光パンフも豊富であった。

観光案内所に隣接する山中湖文学の森公園は、山中湖にゆかりの文人「三島由紀夫文学館」「徳富蘇峰館」があり、貴重な文献や資料を展示し、園内に歌碑・句碑などがある(レジメから)入口にある「幸せの鐘」を打つ鐘音がしばし響いていた。


公園への階段

公園の森

落葉松
森の遊歩道 溶岩のヒゴケ
ボタンヅル

小休止の後は落葉松の林の中を進む、籠坂峠(山梨県、静岡県の県境)へのだらだら坂を登ってゆく。森は冬の装いだが、所々置き忘れられたかのように秋の名残を見ることができた。陽に光る「ボタンヅル」の白い姿(種:痩果)は花のようであった。

歩道の片隅には小さな「ナギナタコウジュ」の花が残っていた。「ウバユリ」は種を飛ばし、殻だけのものが多く、種のあるものは少なかったが見ることができた。「マユミ」の赤い実も見ることができた。富士山が見えない時は「山野草」の観察会でもある。植物の名前は「カタカナ表記」であると講師から聞いた。今日の講師は真田さん。女性らしいきめ細やかな案内・説明が嬉しい・・


駕籠坂・馬車道の合流
馬頭観音群 加古神社 鳥居 拝殿 紙垂と注連縄

籠坂峠(かごさかとうげ)は国道138号(旧鎌倉往還)の標高1104m(レジメでは1100mであったが・・)の峠である。富士山と丹沢山地西端の三国山稜を結ぶ鞍部にあり、山梨県南都留郡山中湖村南西の旭日丘と静岡県駿東郡小山町須走の境目に位置する。古くは加古坂と表記された。「籠坂」は、峠と駕籠で越えたことに由来する説や、籠に石を詰め火山性の地盤を固めたことに由来する説がある。篭坂峠と表記することもあると言う。籠坂と馬車道の合流点の先に藤原光親卿を祀る加古坂神社の案内板と石柱が見える。落ち葉を踏みしめ参拝する。ホオバの大きな落ち葉が白い裏側を陽に照らされている。加古坂神社では「紙垂(しで)と注連縄」の話が出た。紙垂にはいくつもの種類がある。地域神社により形も違うようである。注連縄も同じでここの物は手筒花火を模ったものだそうである。言われてみればそうである。

山中湖の白鳥
ここからも・・
海馬(シーホース) 熱々のほうとう・・ 岡田紅陽写真展 フライボード

ここからは山中湖畔に戻り「ほうとう定食:ほうとう・ワカサギのフライ:ご飯食べ放題」・・山梨はやはり「ほうとう」である。同じテーブルに人たちと和やかな時間を過ごす。本館では岡田紅陽の「富士山写真展」が常設され、モノクロであるが見応えはあった。湖面を泳ぐ「ハクチョウ」、フライボードを楽しむシーンも眺められた。


冬枯れの参道
1100m地点から
静岡県へ
ナギナタコウジュ 自衛隊演習場を望む 藤原光親卿斬首の地

籠坂峠に戻り午後は下り坂である。講師から「車が多くスピードを出しているので注意するよう、一列で歩きましょう」言葉の通りであった。狭い歩道の脇にも名残の草花、赤い実を見ることができた。峠から1Kmほど歩くと国道右横に看板と石塔が建っている。加古坂神社の祭神である藤原光親卿の斬首の地である。帰宅後調べたら、国道沿いの石灯籠は参道の入口表示のようで、実際の墓所(光親卿が斬首された場所)は300m先の斜面にあると書かれていた。
ヒバの実(ヒバボックリ)を見ながら名の由来の話になる。これは記さずに記憶にとどめておくことにする。


駕籠坂峠からの
下り坂で

ほつりとトリカブト

白い山頂の富士山が雲に隠れず国道を下りながら見え隠れする。青い空、白い富士、グレーに染まった幾層にも重なる山並みの稜線と針葉樹の緑・・見ていて飽きない風景である。


夕月公園・歌碑と富士

ずっと富士山
天恵さんの駐車場から

国道138の急カーブにあるのが夕月公園で富士山の頭部が見える。「ダイヤモンド富士」の撮影適地と以前にカメラ雑誌で見た記憶がある。ここは篭坂路七ッ屋根の中腹、膳棚と言われる場所で、大きな句碑が建立されている。句は「篭坂の月代遅れて谷の虫」と刻まれ、作者は原田浜人、筆は武者小路実篤と案内板に書かれている。

国道を下ってゆくとゴルフ場のコースが見えてくる。富士山もさらに大きくせまってくる。「道の駅須走」の看板が見えてくる。ゴールの東口(須走)冨士浅間神社も間近である。ゴール後の入浴の「天恵」さん前で小休止・・富士山の眺めも良い。

東口(須走)浅間神社
根上がりのモミ

石碑と紅葉

ご神木・ハルニレ

落ち葉の参道
拝殿前の鳥居

「不二山」と書かれた鳥居の先は巨木の森である。後ろを振り返ると雲のかかってきた富士山を見ることができた。冨士浅間神社桓武天皇の延暦21年(802年)、富士山東側が噴火し、雷鳴・地震が終日止まず、人々は恐れおののいて仕事も手につかない日々が続いたと言う。国司・郡司が人々の憂いを憐れみ、鎮火の祈願を行うため富士山東面須走の地(現在の社地字日向)に斎場を設け祭事を行ったと言う。すると翌年4月初申の日に噴火が治まった。

翌年、平城天皇の大同2年(807年)、その鎮火祭の跡地、すなわち今の社地に鎮火のお礼のため社殿を造営したと伝えられている。この場所がやや平らであったために、土地の人々が早くからこの小祠を祀ったものと言われている。

山門
手水場

狛犬
拝殿
ご神木の注連縄

夕刻
車窓からの富士

須走冨士浅間神社は、各登山道浅間五社の一社であり、全国1316社の本社一つである。氏子を始め富士山を信仰する人達、富士山を登拝する人々の深い崇敬をあつめ、参道の脇には「33回」「66回」などの富士講碑が並んでいる。

境内はそれほど広くはないが、杉の巨木・古木に囲まれ荘厳な雰囲気がある。根上がりのモミ、県天然記念物の神木・ハルニレの巨木、溶岩に鎮座する狛犬、信しげの滝など、みどころも多い。須走口登山道の起点でもある。御鎮座1200年を記念して資料館が開館され社宝や富士信仰関係の資料が保存展示されている。 境内脇には「鎌倉往還」の案内板と石柱が立っている。次回はここからスタートとなる。

完歩のご褒美のお風呂(温泉)は富士山に一番近い温泉・・天恵(てんけい)は富士山の須走(すばしり)登山口に近くにある大きな温泉である。露天風呂から正面に富士山が大きく見える。内風呂からも富士山側の壁はガラスになっているのですばらしい眺め(生憎と雲がかかってしまったが・・)だ。露天風呂はぬるめと熱めがある、雄大な富士山を眺めながらの露天は格別だった。
天恵さんを出る時には雲の中の富士山であったが、バスで15分ほど走ると夕暮れの中にくっきりと見えた。一日中どこでも富士山・・一年分を見たようだ。


「富士山すそ野ぐるっと一周」第3回の案内人はクラブツーリズムスポーツ旅行センター真田比呂美講師でした。


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Blowin' in the Wind 2014

第3回 忍山中湖役場~東口(須走)富士浅間神社  2014年11月27日(木) 快晴